クロスメディアってなんすか?
マルチメディア、メディアミックス、クロスメディア、メディアニュートラル...メディアを取り巻く言葉は常に変化し続けていて、また立ち位置に応じて受け取られ方も様々なようです。だから会議で「クロスメディアについて考えましょう!」なんていっても、参加者一人一人思い描くものはバラバラ。そこらへん新聞屋さん的に整理してみました。違ってたらツッコんで下さいね。

参考にしたのはここらへん。
Wikipedia:クロスメディア
IT用語辞典:クロスメディア
電通:クロスイッチ

■メディアミックス
新聞、テレビ、WEB、ケータイ、OOHなどの複数メディアを使って、露出を高めること。足し算的。媒体中心。物量作戦。新聞に広告載せたら無料で記事書いて自社特設サイトとケータイにバナー載せますよーというのはこちら。足せば足すほど到達範囲が広がる。

■クロスメディア
新聞、テレビ、WEB、ケータイ、OOHなどの複数メディアを組み合わせて、ユーザーの行動に沿った展開をすること。掛け算的。消費者中心。誘導作戦。新聞からQRでケータイサイトに飛んでGPSで付近のお店を検索!というのはこちら。互いのメディアの弱点を補完しあえる。

■メディアニュートラル
新聞、テレビ、WEB、ケータイ、OOHなどのメディアの都合は置いといて、目的に合わせて有効なメディアや組み合わせを考えるという広告の手法。メディアとして認識されてこなかったものが、メディアとして活用されたりする。

■マルチメディア
文字、音声、映像など多様なデータを含んでいるメディアの形。一般的にはWEBサイトだったりケータイだったり。狭義の新聞屋的には動画メディアのこと。

■ワンソース・マルチユース
一つの情報を色々なメディアに使い回す制作手法。紙面の記事をWEBに使ったり、電光ニュースに流したり。よく「ワンソース・マルチメディア」と言い間違う。

結局情報を伝えたい人と受け取りたい人を、どううまくマッチングさせてあげられるか、のためにメディアも広告主も知恵を絞っているんですよね。ここまで4マス(新聞、テレビ、ラジオ、雑誌)が興隆してきたのは、単にそれが文化的にコスト的にシステムがマッチングに都合がよかったから、に過ぎません。生活者と技術が変わればそれに伴ってメディアの接触方法も変わっていきます。そして、ここへ来てユーザーが情報を作り出す時代になりました。

■コンシューマー・ジェネレイテッド・メディア(Consumer Generated Media 略称:CGM)
ユーザーが作る情報のこと。ひびのの日記やオススメCDの情報、動画の投稿、それに対する評価なんかがそれ。Amazonや価格comのように、そういった小さな「つぶやき」が統計化されると、メディア発の情報より信頼性を持つことも。

さて、じゃあこんな時代メディアはどうするのか。結局人と人をマッチングさせて行く事がこれからも本質的仕事なんだと思います。互いのニーズを聞いて、いい感じでお節介を焼いていくのは、今も昔も変わらないメディアの役目。記事やイベントなどで繋がらなかった人同士を繋げ、見えなかった関係性を可視化する。そのためにはユーザー一人一人のニーズを把握することが大事。営業、記者、販売店...地域メディアは生活の場に携わる人間が住んでいる、ニーズに近いという最大の強みがあります。もっとローカルに、もっと個人に、今までマス媒体にできなかったアプローチが、技術の力で可能になっているのですから、ある意味大チャンスじゃないですか!悲観してどうするんですか。

確かにネットにプロアマ境界線を飛び越える力がはありますが、プロの仕事とユーザーの仕事は違います。技術が既存メディアの機能を肩代わりしていくでしょうが、ボランティアや広告ベースモデルだけではできない社会的役割もあるはずですし、それの維持には相応の対価が必要です。そこで対峙するのではなくネットがある事を前提に、次のステップへユーザーと手を取り合って進んでいけばいいだけのこと。ネットは怖くない、ユーザーは敵じゃないんです。

だから新聞社の皆さん、まずはSNSひびのに入りましょう!そこで新聞社の社員という肩書きを外して、一ユーザーとして活動するうちに見えてくるものがきっとあるはずですよ。徹底してユーザーの視点でものを考え、どんな手を使ってでもユーザーを喜ばせる事、それがクロスメディアの本質です。そのおこぼれにあずかるのがビジネスってやつですから、増収策なんてのは実は喜んでもらった先の話なんじゃないですか。
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by nekotekikaku | 2008-11-24 03:27 | @新聞屋
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