宣伝会議:新聞広告が抱える現代的課題
b0020765_659207.jpg一部で話題になっていた、宣伝会議11.15号の新聞広告特集。森内豊四氏の寄稿「新聞広告が抱える現代的課題」の後編が12.15号に掲載されているので、さっそく近所にオープンした紀伊国屋で購入。11.15号は近くの書店にはなく、取り寄せている間に次号が出てしまっていました。こんなところにも地域間の情報格差が。書店はどこも売れ筋の雑誌やマンガで埋め尽くされ、経済誌や業界もの書籍はほぼゼロ。Amazonなどネット通販が便利になったとはいえ、手に取って内容をざっと確認できる実店舗は絶対に必要ですし、やっぱり地元の店を使いたいじゃないですか。喜久屋書店無き今、紀伊国屋は積文館と並んで佐賀の情報オアシスになりそうです。




さてその寄稿、全編にわたって新聞への愛があふれています。「新聞広告は不動産業」「クリエイティビティと無縁」「記者の無知、無関心、傲岸がいよいよ新聞の退潮を加速させている」など、前編を読んで半月間はあまりに的確な指摘に、暗鬱な気分で過ごしていました。後編もその勢いは衰えませんが、そこに見えるのは愚直なまでの自分の読者とクライアントへ貢献すべきという視点。新聞は優良長期固定ユーザーを持っているメリットを、クライアントのメッセージの伝え方=クリエイティブにもっと深く関与することで生かせるはず。そのために代理店依存型取引構造を改め、編集も広告も一体となって自分のメディアとユーザー、クライアントは自分で守るべき、というのが全体での氏の言わんとする事でしょうか。

こと新聞広告に関しては批判し貶めこそすれ、具体的な提言らしきものは出ない風潮でしたが、この提言を受け止め生かしていく度量が新聞社に残っていれば、まだまだ死に絶えたりはしないと感じさせる内容でした。TVCMについても、広告効果が同業他社と宣伝部のためである事を挙げつつ、代理店のメディアバイイングの電波偏重も指摘しています。広告効果は使う媒体より、その表現であり、商品力やブランド次第とも。確かに。ユーザーの広告リテラシーが上がって来たため、新聞広告が効かないとの意見もありますが、うちでも試写会招待が8分で締切になるなど効いてない訳ではなく、単に内容ややり方がマズいだけ。自分に有益な情報はむしろ積極的に取りに行くのが現在のユーザー像ですし、摂取方法はこれまたユーザー次第。新聞だけで届かなければWEBを、携帯を、イベントを、店頭を、SPを、OOHを絡めて届ければいい。必要な人に必要なものが確実に届けば、広告は情報になります。そのクリエイティブ決定の場に新聞広告営業が居なくては。

慢性病に一発で効く薬がないのと同様、長年のやり方を変える事にすっきりした処方箋はありません。異論や批判があってもいいと思いますが、関係者の方々は是非読まれる事をお勧めします。出来れば一言でも感想をお伺いしたいです。
[PR]
by nekotekikaku | 2006-12-19 06:56 | @新聞屋
<< ひとまわり リアルな数字 >>