いまさらえびボクサーを見た
世間からずいぶん遅くなってしまいましたが、昨夜初めてえびボクサーを見ました。だいたいB級映画として各種評論で扱われていたのですが、こん限りB級路線まっしぐら。えびはしょぼくて全然DVDタイトルの表紙の方がいけてるし、むしろそれに惹かれて借りたようなものだったのでちっとも期待通りではありませんでした。でも、全体に流れるほの暗いあきらめにも似ただるい雰囲気はイギリス映画ならでは。ハイライト(イギリスにはないけど)を吸ってそうな労働者が、人生の一発逆転をねらってひと博打打つくだりなんかは、フルモンティやブラスなんかに通じるイギリス映画の王道そのもので、大好きなんですねこんな雰囲気が。労働者が日々の現実に疲弊しながらも、自分の人生に輝きを見いだそうともがく。そんな風景にロバートカーライル(今回出てませんが)がすっとはまるんですね。きれいにスマートには生きられないけど人間臭さが感じられるじゃないですか。
よく会社では「金をかけずにボロ儲けしろ」と会議で言われていますが、そんな和牛商法(古いですか?)じゃないんですから、足で稼いだ分無駄に研究した分しか儲からないですよ。2.3年儲けるにはアイデア勝負でいいのですが、20年〜のスパンになると営業、流通、製造、決済の流れを維持させなくてはいけません。そのためには、やはり泥臭〜い営業活動が労働が待ってる訳ですね。スマートなやつを支えてるのはその何十倍もの人間臭〜い労働者なのですから。そんな一労働者として明日も頑張る元気をもらえる映画でした。
ここまで書いて、果たしてこの映画のプロモーション活動はどうなっているんだろうと思いますね。オフィシャルサイトには、クールなえびグッズが大量に販売され人気を呼んでいたようです。きっと「えびT」を着てクラブに行って女の子に「きもかわいい」とちょっと話題になる感じを狙ってるんでしょうが、そんな映画か?というのが素朴な疑問。本筋と全く関係ない記号としてえびがフィーチャーされているだけのようなで、自分もこんなクリエイティブをしてるのではないかと、広報にも関わる人間としては非常につらい感じを受けました。多分非常に盛り上がり戦略自体は成功したのでしょうけれど、そういう販売戦略というものに不誠実さを感じ始める今日この頃です。出来ればそのもののよさを引き出すものであってほしいし、そのために媒体があってほしいと切に願います。
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by nekotekikaku | 2004-10-14 11:41 | @新聞屋
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