朝日新聞が「特ダネ」をつぶやく
朝日新聞東京本社編集局がTwitterで「特ダネ」をつぶやき話題になっています。内容は
朝刊の1面トップは「日航、上場廃止へ」。他紙が書いていなければ「特ダネ」となります。それではきょうはこのへんで、おやすみなさい!!!!!
というもので、どこからか反応があったのか続いて5回に分けて
日航の記事について①朝刊1面トップのつぶやきにいろいろな反響がありました。これまでで最大のリアクションで、コブク郎も驚いています。ありがとうございます。時代に合わせて試行錯誤しているところです。頂いたご意見を参考にしながら走りながら考えていきたいと思います。ご意見お待ちします。
日航の記事について②一部に読者不在の「特ダネ」という指摘がありました。いずれわかる情報に過剰エネルギーをかけることに問題がある時もあるでしょうが、関心のある情報をいち早く知らせようと努力するのは報道機関の使命です。そのエネルギーが特ダネだけでなく深い分析記事にもつながります。
日航の記事について③ネットの登場で新聞も様々な対応を迫られています。他紙より少しでも早くという「時(とき)ダネ」競争より、新聞が書かなければ表に出ないことを書くことが重要だと考えています。そのための組織も作りました。取材のエネルギーをどう高め紙面化するか、真剣に考えています。
日航の記事について④ま、このアカウントは「朝日新聞メイキング」で、新聞を身近に感じて頂くため、その舞台裏も含めてつぶやくものです。新聞って、生身の人間が喜怒哀楽を持って作っておもしろいんだよ!と特に若い人に知ってもらいたいと思っています。よろしくお願いしま~~す!!!!!
日航の記事について⑤完 そうなんですね、相対的には若いけど、大学生とかは多くないようですね。これからでしょう。もうすぐ朝刊づくりです。(終)RT @6LR61YXJ: .@asahi_tokyo はTwitterやっているのは「若い人」だと思ってる部分があるんだなぁと思った。
と説明しています。

これに対して
「報道の可能性を広げた!素晴らしい!」
「購読の意味がないやんか!金返せ!」
「読者不在の自己満足じゃないの?」
「そもそもこのネタは特ダネなの?」
「そもそも特ダネってなんなの?」
などなど、様々な声が上がっています。

それに呼応して有名ブロガーさんも、こぞってエントリーを上げています。
朝日新聞の「特ダネ」について考える:切込隊長BLOG
JAL上場廃止を朝日新聞がTwitter経由で超速報 【日本航空/日航】:TABLOG
朝日新聞のtwiiterでの特ダネ「つぶやき」に見る読者視点のなさと速報の危うさ:ガ島通信

ポジションによって見方は変わるのだと思いますので、皆さん全くもってごもっとも。

情報はテキストのTwitterや動画のUstreamなどで、以前とは比べ物にならないくらい誰でも簡単に安価にリアルタイムに伝達出来るようになりました。現地の人のつぶやきのスピードに手配記者は追い付けませんし、そもそも 速度はラジオが出た大正時代から既に負け組ですしね。災害等の情報は課金には向きません。そう言う意味で新聞の速度とソース独占による収益モデルは今後さらに低下するんでしょう。だから以前なら社運をかけて数時間「特ダネ」を先出しする事も、祝日の駅売販売増プロモーションの一環程度になった、という事かもしれません。

だからネットの課金も情報を早く大量にタダで撒いて、PV稼ぎをする時代ではないのかも。諸外国の試行錯誤にもなかなか決め手は見えませんが、当日紙面掲載用記事のDB化だけではなく、長期的視点で人的、機械的な再編集を行う事で蓄積された見やすい知恵とし、情報コンシェルジェサービスに課金するというやり方はできるかもしれません。そのなかにユーザーからの情報が盛り込まれても良いでしょうし、それに見合う対価が支払えるかもしれません。当然ニーズのある単体のコラムやまとめはそれに見合った書籍として製品化し所有する満足感を高めることは、電子書籍時代にも以前同様できるでしょう。

なによりその日々の入口として全体が見渡せ、確定事項として信頼出来る紙の新聞づくりが出来ること、それを支えてくださる方がまだ多い事を最大限に生かせるのも、また新聞のポジション。体力があるうちにジャンルを絞り、解説・調査報道を厚く、というプロの仕事が今後の新聞報道になるのでしょう。しかしそれはすぐに結果が見えない、社会の便所掃除への第一歩。でも誰も触りたくない汚れを地味〜に落としていくと、大元の糞詰まりも見えてくるでしょ。そんな「特ダネ」をみんな期待しているんじゃないですかね。そしてそんな汚れ仕事をしてくれる人を、理解ある大人がマスゴミと呼ぶことはないと思うのです。
[PR]
by nekotekikaku | 2010-01-11 20:29 | @新聞屋
<< Appleの新デバイスいよいよ登場! 新年のご挨拶 >>