しつこいけど、イラン情勢
豊かさって多様性だと思うんですよ。0か100かの二者択一だけではなく、その中間がきめ細かくややブレながら連続的につながっている、その選択の自由があるということがあらゆることの豊かさなんではないかと。例えばカレーを食べるという用を満たすだけなら、魯山人も評した(?)新聞紙の器を使うのも、柿右衛門の濁手の丼をつかうのも変わらない訳ですが、新聞紙はともかく、100均か柿右衛門かしかない世界は味気ないでしょ。エントリーとして安価で善良な品があり、その少し上にはもう少し上質な体験ができるという感覚のステップアップが人間を育てていくんです。

で、しつこいんですが、イラン情勢。イラン、BBC支局長を国外退去/ジャンル別ニュース一覧 :佐賀新聞の情報コミュニティサイト ひびのだそうです。小林恭子の英国メディア・ウオッチ:イラン、デジタル英国の報告書によれば、イランでBBCはここんとこ行動が制限されていたらしく、イラン国内ではBBCを自由に聞けないのだとか。しかし他局は当たり前に取材しているらしいので、BBCだけが圧力を掛けられていると小林さんは見ています。地方放送局が弱体化し、英国ではBBC一極化が懸念されていますが、今回の経過はまさにその危険性が露呈した形です。

その多様性は現在メディア企業が自身の事業として賄っていますが、このメディア不況時に誰が担保していくのか、もっというと誰が金を払って支えていくのかを考え直す必要がありそうです。そこらへんを高野孟氏が新聞もテレビも、もう要らない?—4つの雑誌の特集を拾い読むで文字通り拾い読んでおり、クーリエ・ジャポンの特集から、1)政府の補助金 2)NPOとし寄付で賄う 3)ジャーナリスト集団を慈善事業で支える 4)ウェブ向けの新しいジャーナリズムの開発に投資 という選択肢があると書いています。どれも米国の事例ばかりですが、数年後を歩む日本のメディア業界には参考になるかもしれません。

効率化や広告減、あるいは政府のご都合と言った要素で、ジャーナリズムの多様性が損なわれるのは非常に危険です。Twitterは今回のイランでは中立だったかもしれませんが、他の地域ならどうでしょう。Googleは中国では、政府に不都合な検索結果を意図的に表示させないという措置をとっているのは有名な話です。Yahoo!トピックがタダで見られていれば、豊かな社会が担保される訳ではない、ということを忘れてはいけません。
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by nekotekikaku | 2009-06-22 04:58 | @新聞屋
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