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博報堂DYHD赤字。
博報堂DY・HD:発足以来初の最終赤字32億円
 博報堂、大広、読売広告社などの広告代理店を傘下に持つ博報堂DYホールディングスが14日発表した09年3月期連結決算は、投資有価証券の評価額見直しなどにともなう特別損失の計上で最終損益が32億円の赤字となった。赤字は、03年10月の発足以来初めて。売上高は前年同期比7.6%減の1兆333億円、経常利益は36.5%減の170億円。10年3月期決算についても減収減益を予想している。
これで電通とともに2大広告代理店が揃って赤字決算が確定しました。米国の金融危機に端を発した世界的な景気後退...とは枕詞として辞書登録されてるのでは?と思うくらい何度も聞いた理由ですが、特損を除くと双方黒字なんですよね。決算説明会資料(PDF)によれば、売上はマスメディア計で11.3%減、なかでも新聞は22.9%減と大幅な落ち込みで、構成比も2.1ポイント下がり10.5%と薄氷の1割キープです。マスメディア全体が縮小しており、マス:その他の構成比が、今回ちょうど6:4になりました。22年度3月期よりネット系子会社のDACが連結対象になるそうですので、この比率がさらに5:5に近づくのでしょうか。

しかし今回見ていておもろいと思ったのは、決算短信(PDF)の7p「事業等のリスク」。広告業界における取引慣行、広告主との関係、媒体社との関係、広告業界における競争状況、インターネット広告等のニューメディアの進展、メディア・コンテンツビジネスに関わるリスク…などなど、単独社の問題というより、広告代理店周辺の問題点が18項目に渡って赤裸々に綴ってあります。こと取引慣行や媒体社・広告主との関係に関しては、昨年の産政研の報告書でも触れましたが、広告というものの信頼性を高めるためにも、メディア総出で取り組まなくてはならない大きな課題ではないかと思っています。
by nekotekikaku | 2009-05-15 20:48 | @新聞屋
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